共働きの資産運用術(つみたてNISA編)

今回は時間のない共働き世帯における資産運用についてです。


そもそも、なぜ資産運用が必要なのかと言えば、お金を増やすためです。さらに具体的に言えば、勤労収入のなくなる老後にもそれなりの余裕を持って生活していくためです。


我々のような現在30歳前後の世代は、少子高齢化のあおりを受け、年金支給額は大きく目減りする可能性が高いと言われています。支給開始年齢も今より後ろ倒しされるでしょう。


昨今のiDecoやつみたてNISAなどの投資の後押し政策は、そのような将来の不安に対する「ちゃんと自分で準備しておいてね」という国からのメッセージなのだと思います。


我が家の資産運用のメインは、つみたてNISAです。私も妻も年間40万の上限まで拠出しています。

つみたてNISAは、20年間に亘り、年間40万円までの投資については、利益が非課税になる制度です。一般的な株式投資投資信託等では20%が課税されることを考えるとかなりオトクと言えます。

これは名前にも「つみたて」とあるとおり、定期的に一定額を積み立てていくことを想定した制度です。つまり、これは投資の王道であるドルコスト平均法を実践するための制度です。(ドルコスト平均法をご存知ない方は是非ググってみてください!)

しかも、対象となる投資信託等を金融庁が指定してくれています。信託報酬(手数料)が高いものや、毎月分配型の損の出やすいものは除外されています。そのため、初心者でも失敗しにくい制度になっています。


このつみたてNISAですが、次の2つの点で共働き家庭と相性がいいと思っています。


ひとつは、時間をかけなくてもよい点。

タダでさえ時間のない共働き家庭ですが、つみたてNISAは最初に設定さえしてしまえば、基本的には放ったらかしで大丈夫です。株式投資のように、銘柄を探したり研究したり、売買のタイミングを考えたりしなくていいのです。当然マーケットによっては一時的に損益もでますが、ドルコスト平均法だと思えば、価格が下落して損失が出ているときほど買い時だと言えます。


ふたつめは、積み立て式である点。

これは積立金を自動引き落としにしていればの話ですが、そうすることでお金を使いすぎることを防げます。共働き世帯は、一般的に専業主婦(夫)を抱える世帯よりも収入が多めです。そのため、ついつい財布の紐が緩みがちです。我が家も自覚があります。

その点、積立金が自動で天引きされるよう設定しておけば、自分で決めた額は必ず貯金に回されます。

お金をついつい使い過ぎてしまうという方は、つみたてNISAでも定期預金でもいいので、天引きで貯蓄される仕組みを作ることをオススメします。勤め先に、社内預金等の給与天引きの貯蓄ができるのであれば、活用するのも一案です。


このつみたてNISA以外にも、放ったらかしでいいという点ではWealthnaviやTHEOなどのロボットアドバイザーも共働きと相性がいいと思いますが、手数料が1%とやや高めなのがつみたてNISAに劣る点でしょう。


またiDecoは、節税メリットがあるものの、勤め先によっては使えなかったり、60歳になるまで途中で引き出せなかったりするので、使い勝手の面ではつみたてNISAにやや劣るように感じます。


資産運用には興味はあるけど、なかなか始められない、という方も多いと思いますが、周りは意外とやってます。将来周りに取り残されないよう、これを機に始めてみてはいかがでしょうか。